オーソモレキュラー栄養療法とは?覚えておきたい最重要ポイント5つ

巷ではほとんど耳にする事のない「オーソモレキュラー栄養療法」ですが、実は日本の将来を良い方向に変えるくらいのポテンシャルを持つ療法です。

よくある「〇式メソッド」とか、流行ってすぐ消える類のものではありません。古代ギリシアの時代から思想は続いています。

ここでは「オーソモレキュラー栄養療法」がどんなものなのか、大事な所をたった5つの文章でまとめました。とりあえず、この5つだけは押さえておきましょう。

オーソモレキュラー栄養療法とは

最重要ポイント5つ

  1. 食物を食べて、使えるような形にして、吸収して、不要物を出すまでの流れを最高にする(=栄養の最適化)。
  2. 栄養療法について学んだ医師から、各個人にとって最適な種類・量のサプリメント(栄養素)が処方される。
  3. 薬と同じレベルで食事の内容を重要視し、血糖値を上げないような食べ方をする。
  4. 栄養療法は根本的な原因を見つけ、改善することを目的としている(原因療法)。
  5. 一般的な血液検査よりも細かく見るので、通常では見逃されるリスクが見つかる可能性が上がる。

さて、いかがでしたか?
ピンとくる人にはピンと来たのではないでしょうか。

しかし、あなたがもし「何のことやら?」と思われたとしても大丈夫です。
元々知られていない内容ですし、背景知識が必要なので、初見でよく分からないのは当たり前です。

そこで、ウェルネスコンサルタントの咲が、10分間程度で分かりやすく解説していきます。

あなたがもし「もっと健康になって、未来を良くしていきたい」とお考えなら、お読みになると役立つと思いますので、是非どうぞ。

目的:栄養の最適化

「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない。」
hippocrates
ヒポクラテス
古代ギリシアの医学者、医学の父

画像出典元:https://www.krauter-haus.jp/hippocrates/

良い食事を取り栄養状態が整うと、根本的に体調が良くなり、心と身体が絶好調になります。

あなたの身体が元々持っている自浄能力や自然治癒力が働いて、もろもろの不調や病気が改善していくのです。

補足:「栄養」とは、食べ物を消化・吸収・代謝・排泄する一連の営みのこと

ただ良い食品を食べることだけではありません。

食品を身体で使える形にして、必要な量を吸収して、実際に使って、最後に要らなくなったものを外に出すまでが大事です。

オーソモレキュラー栄養療法では、この一連の営みを、食事やサプリメントを使って最適化します。

あなた個人にとって最適な量のビタミンやミネラルを摂ること

オーソモレキュラー栄養医学において、大事なのはあなた個人にとって至適量の栄養素を摂ることです。

「一般的な栄養指導と何が違うのか?」と疑問に思われると思いますので、ここで明確にしておきましょう。

一般的な栄養指導 オーソモレキュラー栄養医学の指導
目的 健康保持・増進 超健康
見る項目 (年齢
性別
身体活動レベル
既往歴、家族の既往歴)…➀

生活習慣
(お酒や甘い物などの嗜好品、食事の内容、回数、頻度、喫煙の有無、外食の割合など)
精密な血液検査(ビタミン・ミネラルの充足状態)
腸内環境
など
指導例 あなたは〇代女性で、身体活動レベルが△なので1日に●kcal取って下さい。
そのうち炭水化物は●%で、タンパク質は〇%で、脂質は▲%です。
あなたの血液検査の結果を精査した結果、〇と△と◇の栄養素が足りていない可能性が高いです。それぞれ●㎎くらい補えば、
今のお悩みである貧血・肩こり・疲れやすさも格段に良くなりますよ。
資格 ・栄養士
・管理栄養士
・自主的に栄養について学んだ医師
・その他医療従事者
自主的にオーソモレキュラー栄養医学を学んだ全ての医療従事者

例えばあなたがXという栄養素をよく使うような生活をしていて、血液検査でもXが足りてないことが分かっていたとします。

その時に、あなたの身体が充足する量のXを処方するのが、オーソモレキュラー栄養療法です。

現行の医学とオーソモレキュラー栄養医学の利用範囲の違い

一般的な病院でされる診察や治療は、病気になってからの後手の対策です。
オーソモレキュラー栄養医学は、病気になる前の段階(未病、半健康)から利用できます。

            

病気に… 段階 目的 実際の行動
なった後 3次予防 進行・悪化防止 手術を受ける、通院、薬を飲む、リハビリなど
2次予防 早期発見、早期治療 定期健康診断、人間ドック、生命保険・医療保険に入るなど
なる前 1次予防 健康維持 適切な運動・食事・睡眠、社会交流を行う
0次予防 超健康になる 適切な運動・食事・睡眠、社会交流を継続する、メタトロン、周りの人も活動に巻き込む

一般的な医療では「薬」を、オーソモレキュラー栄養療法では「サプリメント」を治療に使う

一般的な医師は、患者に薬を処方します。

薬に含まれる化学物質の働きで、あなたが悩んでいる症状が一時的に和らぐことを期待しているのです。

例えば、熱が出た時には、体温を下げる薬が出ますね。

化学物質は体内に入って、期待した作用(主作用:体温を下げる)をもたらします。当然、期待しない作用(副作用:胃腸障害)もセットです。

一方で、オーソモレキュラー栄養療法の医師はビタミンやミネラル等のサプリメントを処方します。

例えばビタミンCやビタミンDなど。

栄養素も化学物質ですが、薬と違うのは副作用がほとんど無いか、あっても軽微なことです。

当たり前の話ですが、栄養素は元々自然界に存在しているものですし、人間が生きていくために必要なものでもあります。

ですので、薬の服用時に見られる色々な副作用は起こる可能性がとても低いです。

栄養素を使って患者を治療する方法は、医学部では学ばない

まず、医学部では栄養についてほとんど学ばずに、薬と手術で患者を治療する方法を学びます。

それは、単刀直入に言うと、応急処置や現状維持をするための方法です。

  • 既に起こっている症状に対しての一時的な対応(薬や手術など)
  • 患者の血液検査や検査の結果を「基準値」の中に収めるための対応方法

ですので、近代の医療は、救急車が出動するくらいの一刻を争う時に一番役立ちます。

例えば「心臓の血管が詰まった」時。1秒でも早く心臓の血管が流れる状態にしてあげないと、命の危機です。

このような場合は、なるべく早く何らかの手段を用いて血が流れるようにしなければなりません。

手術後は、血管が詰まらないように血液をサラサラにする薬などが処方され続けます。

しかしながら「完治」を最終ゴールとした場合は、より良い選択肢があります。
その一つがオーソモレキュラー栄養療法です。

症状が起こった原因を解決を特定し、薬や手術に頼りすぎないようにする

オーソモレキュラー栄養療法では、症状が起こった原因にフォーカスし、根本的な解決を試みます。

先ほどの「心臓の血管が詰まった」場合には、オーソモレキュラー栄養療法では下記のような考え方をします。

Q:なぜ血管が詰まってしまったのか?

A:
➀ドロドロだったから?
➁何かが邪魔して血管が狭くなってしまったから?
➂血管が古いタイヤみたいにカチコチになっていたから?

➀~➂の直接的な原因は悪い食生活

では、食生活を改めましょう!

血液ドロドロ状態や血管内部の状態が悪くなった根本原因を改めることで、改善を図ります。

結果的に、再発を防ぐことにもなるのです。また、心臓以外の別な場所で血管が詰まるリスクも下げることができます。

血糖値を上げないような食生活が必須

糖質や糖類を摂りすぎると、血液中にブドウ糖が過剰に増えてしまい、血糖値が上がります。

血糖値が高い状態が続くと、糖尿病以外にも色々と良くないことが起こりえます。

◆血糖値を上げる食生活をすると、被るかもしれない不利益

➀無自覚のもの

  • ビタミンB群などの浪費
  • 膵臓などの消化器官への負担増

➁自覚があるもの(不調)

  • 異常な眠気
  • 無気力
  • だるい
  • 集中できない など

➂病気

  • 糖尿病
  • がん
  • 腎症
  • 動脈硬化 など

もし血糖値を全く気にせず、カレーライスやラーメンなどを欲望のままに食べていたとしたら、以上のような病気のリスクも総合的に上げることになってしまいます。

あと、単純に食後に眠くなってしまうと仕事のパフォーマンスが落ちるので、ビジネスパーソンとしてはとても勿体ないです。

オーソモレキュラー栄養療法では、血糖値を上げないような食生活が指導されます。

また、実際に、あなたがどんな食べ物を・どのように食べ・どれ程血糖値が上がるのかを、専用の医療機器を用いてモニタリングすることもあります。

血糖値コントロールができれば、オーソモレキュラー栄養療法は50%成功と言ってもいいかもしれません。

栄養療法は完治が最終ゴール(原因療法)

オーソモレキュラー栄養療法は、ある病気に罹った場合、その完治を目的として治療していきます。

眼精疲労や貧血症状などの、病気ではないけれども健康でもでない場合であっても、その症状を取り除いて超健康に近づくための取り組みを行います。

栄養療法は根本的な解決を図るので原因療法です。その一方で、前の章でも述べた近代医学は応急処置が主である対症療法です。

2つの療法の違いを、がん(悪性腫瘍)で例えて見てみましょう。

対症療法 原因療法
目的 症状を取り除く(=応急処置) 原因を取り除く(=完治)
罹患後の対応 悪い所(腫瘍)を取り除く 腫瘍ができた原因を潰す
治療手段 手術、抗がん剤、放射線、その他の薬 酸化ストレス対策、ビタミンC、他栄養素など多種類
副作用 多々。抗がん剤治療で免疫力が下がったことによる他の病気の併発。 ほとんど無いかあっても軽微
国民健康保険 ◎(多くは適用) △(多くは実費負担)

両者とも得手不得手がありますので、どちらがダメでどちらが優れているという話をしたいのではありません。

がんの完治※を目的としたいなら、両方の特徴や可能性をしっかり調査した上で現状でベストな選択をするのが良いでしょう。

※正確には寛解

話は戻りますが、オーソモレキュラー栄養療法は原因療法です。

がん腫瘍ができる原因になりうる食習慣を改善していきます。ですので、長期的によい選択肢と言えるでしょう。

一般的な血液検査よりも細かく見るので、通常では見逃されるリスクを見つけられる可能性が上がる。

オーソモレキュラー栄養療法では、一般的な健康診断でなされる血液検査と比べて2~3倍ほどの項目を検査します。

そして、それぞれの項目を読み解ける知識を持った専門医が、潜在的なリスクを見つけます。

ここで、Tさんの口コミを紹介します。

慢性的な疲れの原因は、重度の鉄欠乏でした。そんなこと初めて言われた!
年齢:40代後半 性別:女性 職業:経営者

実は、鉄が足りていないせいで色々体調が悪くなっているのだと分かりました。今まで健康診断でそんな事言われたことが無かったので、気づかなかったんです。
オーソモレキュラー栄養医学の専門医に指示された通りに、食事を改善してサプリメントを摂取し続けたら、驚くほど体調が良くなりました。肌もツヤツヤしてきて若返った感じがするし、前より約4㎏痩せました。綺麗になったねと周りから言われます。

また、階段の上り下りの辛さは年のせいだと思っていましたが、これも栄養失調が原因と分かりました。今では階段も軽快に上り下りできるし、急いでいる時に早歩きをしても苦じゃない。嬉しいです!

Tさんは、長年体調が悪い状態が続きすぎて体調が良くないことを自覚していなかったり、年のせいだと諦めていた症状が多々ありました。そこでオーソモレキュラー栄養療法の専門医にかかったことがきっかけで、驚くほど諸症状を改善していきました。

不調は半健康状態ですから、改善すると病気の予防にもなります。(1次予防)

Tさんは、オーソモレキュラー栄養医学に触れ、専門家から概念を学び実践したことで、今後どのような食生活をすれば体調が良くなるのか知ることができたのです。

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